家電の昭和史 (家電月報「ALLE」平成18年5月~平成22年2月号掲載)
このシリーズは「家庭電気機器変遷史」(当会の創立50周年記念行事として発行:平成11年9月)をもとに、
社会の出来事なども交えながら、家電製品の主な歴史について編集したものです。
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電気ミキサー/電気ジューサー編 (昭和20年~60年代/2009年8月号掲載)
我が国初ミキサーは昭和23(1948)年、ジューサーは昭和30(1955)年に発売されました。ミキサーは食材を撹拌・粉砕してすべての栄養素を摂取しやすくしたり、料理の下ごしらえに使う調理器具。ジューサーは、野菜・果物の擦りおろし、繊維質と栄養素に分離しジュースを作る目的で登場した調理器具です。
◆昭和28(1953)年 2段のスイッチ六角形ガラスボトル(取手なし)のミキサーが発売されまし た。ボトル容量は800ml、価格は15,000円でした。 ◆昭和30(1955)年 粉砕物を注ぐときや、持ち運びに便利な取手付きミキサーが発売されました。 同年、ジューサーが初めて発売されました。価格は15,000でした。 ◆昭和36(1961)年 ケース上部に透明プラスチックののぞき窓を取り付け内部が見えるようになっ たジューサーが発売されました。同年、モーター上部にボトルをつければミキ サーになるジューサーミキサーが発売されました。 ◆昭和38(1963)年 搾ったカスが自動的に集められ、連続で早くジュースが作れる連続自動型ジュ ーサーが発売されました。 ◆昭和44(1969)年 ジュース・泡立てる・混ぜる・つぶす・砕くなど、用途と材料の種類によって 適切な回転数が選べる押しボタン式の5段変速スイッチを採用したミキサーが 発売されました。同年、速度が3段に切り替えられる電子ジューサーが発売さ れました。 ◆昭和47(1972)年 指で押さえているときだけ運転するフラッシュボタン式のミキサーが発売され ました。この年の2月3日~13日まで、第11回冬季オリンピックが、北海道札幌 市でアジアで初めて開催されました。スキージャンプ70m級では、日本勢がメ ダルを独占し、この後、日本のジャンプ陣は、「日の丸飛行隊」と呼ばれるよ うになりました。 ◆昭和50(1975)年 フィルターに付着した搾りカスを簡単に取り除けるクリーンブラシを採用した ジューサーが発売されました。 ◆昭和59(1984)年 ケーキづくりにはかかせない卵白の泡立てが、スピーディーにつくれるホイッ プカッター採用のミキサーが発売されました。 ◆昭和60(1985)年 ふりかけや離乳食など少量の調理に便利で、フタが付きそのまま保存もできる ミニボトル採用のミキサーが発売されました。 ◆昭和61(1986)年 カッターの切れ味をアップし、よりマイルドなジュースが作れるスクランブル カッター採用のミキサーが発売されました。 その後、電気ミキサー/電気ジューサーは、機能性・操作性・安全性の向上が図られ、幅広い用途で |
● 主な電気ミキサー/電気ジューサーの歴史 ●
◆昭和30(1955)年 取手付き丸型ガラスボトルミキサー発売 我が国初のジューサー発売 ◆昭和44(1969)年 スライド式4段切替スイッチ採用ミキサー発売 電子ジューサー発売
◆昭和23(1948)年 我が国初のミキサー発売
◆昭和28(1953)年 六角形ガラスボトルミキサー発売
◆昭和50(1975)年 クリーンブラシ採用ジューサー発売
◆昭和58(1983)年 かき氷・シャーベットが作れるシューサー発売
◆昭和59(1984)年 ホイップカッター採用ミキサー発売
◆昭和60(1985)年 ミニボトル採用タイプミキサー発売
◆昭和61(1986)年 スクランブルカッター採用タイプミキサー発売
◆昭和62(1987)年 アイスクリームが作れるジューサー発売